「SWITCHインタビュー達人達」神谷明と鈴木亮平が対談!「北斗の拳」から「花子とアン」の裏話まで

      2016/04/08

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SWITCHインタビュー達人達

2016年2月27日(土) 22:00~23:00 (60分)
NHKで放送 公式ページ

【出演】
神谷明
SWITCHインタビュー達人達 神谷明

鈴木亮平
SWITCHインタビュー達人達 鈴木亮平

 

【概要】
SWITCHインタビュー達人達の第104回は「演じ切る極意」
「花子とアン」で大ブレイクした俳優・鈴木亮平が、少年時代からの憧れの声優・神谷明と初対面。
神谷の7色ボイスを生む超絶技巧や役作りに迫る前半と、鈴木がプレッシャーに潰されそうだった「花子とアン」や肉体改造に迫る後半の二部構成。
今だから明かすキン肉マンや北斗の拳の裏話も。

 

【見所】
役者・鈴木亮平の人物紹介から番組はスタート。

ナレーションは吉田羊が担当していた。
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「ブレイクのきっかけは連続テレビ小説『花子とアン』の村岡英治」
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「花子の夫を演じ、世の女性たちを虜にした」
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「とことん役作りをすることで知られる鈴木亮平。ドラマ『天皇の料理番』では結核を患う主人公の兄を演じるため20キロも減量」
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「今度は映画『俺物語』の主人公を演じるため30キロも増量してみせた」
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そんな鈴木亮平が子どもの頃から憧れ、人生の教科書にしてきたのが「シティーハンター」の冴羽獠だった。
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鈴木「俳優になりたいと思う前に、神谷さんみたいな声優になりたいと思た時期があったんですよ」

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鈴木「僕にとっては特別の中の特別で」

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鈴木「どこかセリフ回しなんかでも神谷さんの影響からある意味逃れられていないということに気付いたりします」

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続いて、今回のもう1人の主役である声優・神谷明の人物紹介を行った。

ナレーションは六角精児が担当していた。
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「声優界のレジェンド、神谷明。キャリアは46年になる。神谷はありとあらゆる当たり役を持つ。キン肉マン、ケンシロウ、里中智、毛利小五郎」
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紹介が終わると、鈴木が東京蒲田にある声優学校を訪れた。
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日本工学院のようだ。
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生徒たちの練習風景をこっそり見学。
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神谷がユーモアをまじえつつ生徒を指導していた。
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いよいよ神谷明と対面。
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鈴木「本当、貴重な時間を割いてしまってすみません。鈴木亮平と申します」
神谷「神谷でございます」
鈴木「今日はありがとうございます。(対談を)受けていただいて感激です」
神谷「とんでもございません」

生徒たちが演じていたのが猫の役だったことから、鈴木は今年公開される映画「ルドルフとイッパイアッテナ」で猫役のアフレコしたことを話し、

鈴木「普通にやると足りないし、やりすぎると大事な物が逃げていくし、のども枯れるし、すごい難しかった」

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神谷「ですよね。『キン肉マン』をやっていた頃、あくる日仕事が出来ませんでしたもん。『だってこんな声なんだよ!』」

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鈴木「す、すごいですね」

神谷が突然、キン肉マンの声を出したため感激する鈴木だった。
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オープニングテロップ「Vol.104 演じ切る極意」
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初対面の挨拶をすませると、前半では鈴木がインタビュアーとなり、対談形式で芝居にまつわる諸々のテーマを話していった。

神谷「僕は『キン肉マン』から始まり『北斗の拳』『CITY HUNTER』とジャンプの三作品をやったんですけど、普通一つの作品をやるとイメージがつくんですよ。だけど、全然違うものだったんで『あいつどうなってんだ』って言われました」
鈴木「そうですよね。僕のイメージでは冴羽獠は(キン肉マンと北斗の拳の)両方のいいところをあわせ持った感じ」

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神谷「まさにその通りで。僕としては集大成みたいな感じで、冴羽獠というキャラクターが全ての芝居を受け入れてくれるんですよ。これは幸せでしたよね」

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トークテーマ「7色の声を持つ男」

鈴木「僕の世代はみんなそうだと思うんですけど、神谷さんの声で育ったといっても過言ではなくて」

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神谷「みんな大きくなって(笑)」

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鈴木「ご自身では、声を何種類くらい使い分けている感覚なんですか?」

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という質問に対して、神谷はノーマルボイスの低い声、中くらいの声、高い声の3種類を披露。

続けて、声を潰したところからの低い声、中くらいの声、高い声の3種類を披露、これで合わせて6種類。

これらに裏声を使うパターン、鼻声を使うパターン、裏声と鼻声を同時に使うパターンなど組み合わせることが出来ると語った。

神谷「無限ではないです。7色の声とは言われてますけど……」
鈴木「7つはとっくに超えてますよね」

 

続いて、動きに伴うアドリブ「イキ」を披露し、アフレコの際の様々な技術を鈴木に指導した。
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「全力で走った際の息切れ」や、「つばを吐く」際には舌を少し出してやると質感が出ること、
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小原乃梨子がやっているの見て学んだそうだが「キス」する際は指(手)に吸い付くことなど。
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続いて「北斗の拳」と「キン肉マン」の舞台裏を明かした。

神谷「ケンシロウを見た時に、まず低い声というイメージはあったんですよ」

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神谷「それから性格的にあまり感情の起伏がない。だからイメージとしては声は低い。でも、第1話の台本を見た時に『アタッ!』って書いてあって『はあ?』となって」

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最初は低い声でとやろうとしたが、原作のモデルがブルース・リーということを意識して高い声で力強く「アタァッ!」とやったら「それでいきましょう!」となったため、以降掛け声の時はカン高くすることに決めたようだ。

神谷「第1話のスタジオで決まったの。結構綱渡り」

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鈴木「低い声から一気に高く『アタッ!』ってやるのは怖くなかったですか?」
神谷「最初は怖いじゃないですか。ところが、オンエアで評判が伝わってきた時に違和感はなかったんで『ほっ』ですよ」

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鈴木「最初は多少賭けというか?」
神谷「ありますよ、そりゃあ。でも、ケンシロウはそこで収まってるから、掛け声以外の違和感はなかったんですよ。ところが『キン肉マン』」

キン肉マンは普段おちゃらけているが、時々強烈に二枚目声を出すことがある。
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神谷「役として切れないよう糸で場面場面を繋ぐじゃないですか? そしたらある時に全然繋がらないことがあって、最終的には『いいや、ワープしよう。ワープするんだ』って」

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同じキャラクターとは思えないような声と声がワープするスタイルは、子どもたちに大受けだったようで、神谷はこれ以降自信をもち、極端に口調が違うような声もとりあえずやってみることにしたと語った。

神谷「ストーリーと画が合っていれば、見ている方が取り込んでくれる」

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神谷「だから、冒険も必要ですよね」

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鈴木「お客さんの付いてきてくれる力を信じるところが必要ってことですね」
神谷「そうそう」

 

鈴木は初めてアフレコに挑戦した際、かなり苦労したようで、

鈴木「僕らが聞いてきた『声優っぽい型』を外して自然にやると、明らかに違和感があって、足りないんですよね」

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神谷「それはアニメファンだから。アニメが大好きだから。もっと普通の人の目で見ないと」

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神谷「普通に喋って、いかに(キャラクターを)持ってくるか」

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鈴木「今回演じた時、僕は声優さんっぽいところに寄ったつもりなんですよね。子ども向けの話でもあるので。でも、自分で決めてしまってる枠に窮屈さを感じてしまっていて」

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神谷「ある種の呪縛をとった時、また楽しい世界になりますよ」
鈴木「それも経験が必要ですよね」
神谷「そうそう。だから、いま思ってらっしゃることは全く間違いではないと思うし、最初はみんなそうなんですよ。声優になりたいと思ってる子もみんなそうなの。『実はそうじゃないんだよ。普通のお芝居をまず覚えよう』って。あれ、デフォルメですもん」

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ここで「神谷流 声優トレーニング法!」を鈴木に伝授。

芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を、BGMの雰囲気に合わせて読み上げるというものだ。
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ちなみにBGMは一定間隔で切り替わり、楽しげになったり、おどろおどろしくなったり、ラジオ体操になったりする。

そのBGMごとに素早く声の調子(雰囲気)を変えて読み上げるというものだ。

鈴木が挑戦し、神谷から「面白い、面白い!」と評されていた。
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続いて、神谷のお手本。
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流石の朗読だった。
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BGMに合わせる以外にも「ゆりかごから墓場まで法」というものもあり、子どもから読み始めて、徐々に老人になり、最後はぽっくり逝ってしまうというものだ。
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まずは神谷がお手本を見せると、
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鈴木が「ちょっと、やってみていいですか」とノリノリで挑戦。
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老人を演じる時は、舌を顎の方に入れると入れ歯っぽくなるとアドバイスを送った。
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楽しい朗読だった。

 

トークテーマ「年齢に応じて声を育てる方法」

神谷「だいたい声が出来上がるのが40歳。自分のポテンシャルがそこで安定するんですね。特に低音が落ち着いてくるんですよ。そこから更にボイストレーニングを続けると上下に広がってくる」

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鈴木「40代……」
神谷「40代から徐々に旬は過ぎていきまけれども、50代半ばくらいまでは維持できるんですよ。そこから無理せず枯れていけばいい」

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トークテーマ「のどのケア」

神谷「うがい。ヨード系のうがい薬で外から帰ってきた時は必ずうがいをします」

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神谷「それから寝る前に『もうしゃべらないぞ』という時はうがいをします。この2つですね。うがいをし終わったら喋る時はウィスパー」

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更に、自分の声の調子がいい時になるべく高い裏声を出し、その声を覚えておく。
もしその声に傷が入ってしまったら要注意で、次の日はよく喉を休ませる。
高い裏声そのものが出なくなってしまったら、その次の日はまともに声が出せなくなると思った方がいいと語った。

これを神谷は「裏声チェック」と呼んでいた。

神谷は酒を飲んでいる時もたまに「裏声チェック」を行っているようだ。

 

最後に、芸歴46年の神谷から32歳の鈴木へ「長く続けていくための秘けつ」を伝授。
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神谷「30代の後半、仕事が忙しかった。楽しいけど、何か満足感が得られなかった」

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神谷「常に自分でイライラしていることがあった。それは、100点を取ろうと思って取れなかったから。例えいい芝居をしていても『もっと出来たんじゃないか』っていうさ。ある時『俺は今、持ち点が何点かな? 30点としよう。これに1点でも0.1点でも積み重なったら喜ぼう。誉めてやろう』って。そしたら、ガラっと変わってプレッシャーはゼロ。やることが楽しくなった。これは絶対みんなに知ってほしい。どうしても痛めつけちゃうじゃん? 自分を。出来ない自分を。出来てるのに。だから1人くらいは自分のことを分かってやんなきゃ。それは俺(自分自身)だよ」

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神谷「是非その言葉をお送りしたいと思います」

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前半はこれで終了。

 

後半では役割をスイッチ。

まずは、後半の主役である鈴木亮平を「花子とアン」の脚本家である中園ミホが、オーディションの裏話をまじえて語った。
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そして、三島由紀夫原作、宮本亜門演出の舞台「ライ王のテラス」で主役を務める鈴木の稽古場に、神谷が訪れた。
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(「ライ王のテラス」は、アンコール王朝時代のカンボジアを治める最強の王・ジャヤ・ヴァルマン7世の物語で、大伽藍が完成に近付く一方で病魔に蝕まれる姿を描いた作品だ)
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立ち稽古を始めたばかりの鈴木をじっと見守る。
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今度は神谷がインタビュアーとなり、対談形式で様々なテーマを話していった。

神谷「スポンジが水を吸い込むように吸収してるって(稽古を)見ていて思ったんですが、(宮本亜門との)やりとりというか、駆け引きというか、見ていて凄く分かって面白かったなあ」

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鈴木「亜門さんに一番言われていることが『王様っぽくなるな』『でも一般人にもなるな』」
神谷「そこだよね」
鈴木「『王様としての人間性を出してくれ』と言われてて」

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神谷「人間性と威厳を両立させるのって……」
鈴木「そうなんですよ。王様になったことがないので。(物語自体はフィクションなので)カンポジアの王というリアリティよりも、三島由紀夫の世界観を理解しなければいけない。台詞が重厚なので、自分の中の感情を高めておかないと出てこないんですよ」

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神谷「非常に歌い上げるような、若干抽象的な言葉の連なりだったりする訳でしょう? それをちゃんとした気持ちとして」
鈴木「そうなんです。気持ちをガッと上げていかないとセリフに踊らされる感じになるし、かといってセリフを上手く言おうとすると、感情が上がっていても型にはまってしまう」

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神谷「歌っちゃダメなんだよね」
鈴木「(でも)歌っちゃうんですよ。普段の日常会話だと気持ちのままにやりとり出来るのが、(舞台だと)お客さんに分からせないといけないし、その中でも歌う……。歌うって表現は分かりづらいですかね。僕らは……」
神谷「僕らは分かりますけどね(笑)」

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鈴木「型にはまった朗々と言うセリフ。聞いたことがあるような感じになってはいけない。きちんとこの難しい言葉遣いを成立させないといけない」

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神谷「それを亜門さんもこだわってらっしゃるなっていうのが随所に見えて、その辺りの一致も見えたりして」

 

ここで、舞台の演出を手がける宮本亜門が鈴木亮平を評した。
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トークテーマ「長~いセリフの覚えかた」

鈴木「今回、初めて僕が導入した覚え方で、すごく役に立ったなって覚え方は『絵を描きます』」

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神谷「絵を!?」
鈴木「自分が行った戦争を説明する長ゼリフがあるんですよ。ここに相手の砦があって、象軍がどう攻めていったとか、象の上に乗ってる神輿はこういう形でっていうのを色々調べたり、地図で架空の戦場を絵に描くことで自分の中で想像できる。なるべく具体的にしておくことで本当に自分が体験したみたいに話せる」

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神谷「イメージも沸くよね。嘘じゃなくなるよね。それはやったことない。何度も何度も繰り返しちゃ覚えてってことをやってましたから。あと、1人の人間を演じる時、その人を(想像の中で)小さい頃から自分で育てて『ここからここまでを(役として)やるんだ!』って。そういうことは?」

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鈴木「やります。幼少期からどういうふうに育ってきて」
神谷「どんな遊びやって、とかね」
鈴木「親はどういう人、兄弟がどう人でって。もう一つ毎回具体的にするのは、共演者の役に対してどういう歴史があるか、(自分のキャラクターが)どういう風に思っているか」
神谷「自分のことばかり考えそうじゃん?」
鈴木「相手があることなので、結婚している相手役だったら、どういう風に会って、どこでプロポーズしたっていうのを書いて」
神谷「(NHKの)ファミリーヒストリーだね。でもそれは楽しい作業だね」
鈴木「楽しいです。なるべく遠いところから、だんだん狭めていくって感じが多いかもしれないです」
神谷「インスピレーションでやるということはあまりない?」
鈴木「いやでも、結局は最初のインスピレーションが一番生かされたりします。ただ、それだけだと『何となく』になってしまうので、インスピレーションがあった上で外堀から固めていく」

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ここで、鈴木が初めて映画出演した時の役作りノートを公開。
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9年前の映画「椿三十郎」で関口信吾を演じた際に作られたノートだ。
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江戸時代の武士がどんな教育を受けて、どんな思想を持っていたか、当時の権力構造はどうなっていたのかまで、びっちりと書き込まれている。
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神谷「なんかね、嬉しいね!」
鈴木「人に見せる時が来るとは思わなかったです。でも、僕の場合はですけど、これをやることによって当時はこっち(ノート)に引っ張られすぎて芝居が硬くなったり」
神谷「ああ、そっか。これ楽しそうだもん」
鈴木「そうなんですよ。だから、こっち(ノート)に夢中になっちゃって、演出家の世界観を理解する暇や余裕がなかったりだとか。だから、一時期こういうことをパッタリ止めた時期もあったんです」
神谷「止めて効果はあがった?」
鈴木「それなりに。現場で自由になって、演出家の意図を汲む勉強は出来たんです。ただ、それでずっとやってるとまた一つ壁にぶつかって、深みがないというか、その場その場でやるだけの限界。本当に天才だったらいいんでしょうけど、僕はこれだけでは絶対にやっていけない」

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神谷「裏付けは必要じゃん?」
鈴木「なので今は、4年前くらいからまたそういうノートをやり始めて。ただ、現場には一切持ち込まない」

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神谷「サブノートだもんね」
鈴木「そうですね」
神谷「これは振り回されるものではなく、あくまでベースに置きたいものだから。でも、これは大事。頭が下がる」
鈴木「今はここまではやってませんけど、似たようなのはやってます」

 

実は、鈴木にはハリウッド進出するという目標があり、そのために中学生の頃にアメリカ留学を経験し、
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東京外国語大学で英語を専攻、英検1級を取得したということを写真をまじえてナレーションで紹介。
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再びスタジオに戻り、トークテーマ「この親にしてこの子あり?」

鈴木「僕の親はちょっと変わっているというか放任主義でして、最初から俳優になりたいと言ってたので、『自分の責任でやるなら全部好きにしていい。大学までのお金は出してやる』って言ってくれたんですよ」

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神谷「放任といっても、より負荷のかかる放任だよね」
鈴木「うちの母親なんかは『俳優になりたいから東京に行くのはいいけど、なんで大学に行くんだ。俳優になりたいなら保険かけるな』って言ってたくらいで」

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鈴木「『大学行かなくていいんじゃないか』って。でも僕は『ちょっと不安なんで……』って(笑)」

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神谷「そこは正直(笑)」

 

トークテーマ「ある連ドラの現場で……」

鈴木「20代の後半は連続ドラマによく出てたんですけど、1話につき1シーンだけ出るというのが続いていて、連続ドラマってどっか1話でサブキャラに光が当たる回っていうのがあるんですよ」

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神谷「うん」
鈴木「それを僕は心待ちにしていて、台本見た時にこの台詞にグッと間を持って、逡巡して、強がって、悲しいいことだけど普通に言おうって決めてたんです。それを現場でやったんですね。でもその時、監督には『もっと悲しい感じで。もうちょっと分かりやすくしてくれ』と言われたんです。でも、当時は『いや、僕の芝居が絶対一番心に響く!』と思って、『分かりました』って言って、(言われた通りに)やらなかったんです」

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鈴木「連続ドラマの現場は時間がないので、それでも『オッケー』ってなるんです。これが怖いんですよ。で、放送を見たら、間なんてバッサリ切られていて」
神谷「あー……」

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鈴木「つらーっていってるんですよ。この時に僕は『映像の芝居は演出家のものだ』」

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鈴木「役者がどう思ったところで、その世界の創造主である演出家に合わせていかないと全く意味がないと思ったんですよ」

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鈴木「なので、その時から僕は、まな板の上のコイになろうと思って、今でもそのつもりでやってます」

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神谷「つまり、上手に料理してくださいよって」
鈴木「何でもやりますのでって。ただ、人間なので自分の考えてきたこと、自分のテイスト、経験はどこかに入るので、自分の残る所はそれくらでいいいかなってやってます」

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トークテーマ「遅咲きのブレイク 花子とアン」

神谷「人気が出てきたということはプレッシャーになりません?」
鈴木「悪い意味のプレッシャーに潰されそうになったのは『花子とアン』に登場する週の直前。プレッシャーで寝込んでました」

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鈴木「もう収録はしてるんですけど『あの芝居で良かったのかな』って」

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鈴木「放送は始まっていて人気はでている。僕は途中から登場してきて、奥さんのいる身ながら、みんなから愛されてる花子さんと恋愛しなければいけない。何てひどい男! じゃないですか。僕が嫌われてしまうと、僕がくっつく花子さんも嫌われてしまう。だから、このドラマを僕がおじゃんにしてしまう可能性があるっていうことで物凄く悩んで……」

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鈴木「プレッシャーにぎゅうぎゅうに押しつぶされてペランペランになってたんですよ。あの頃のプレッシャーを経験していると、今何が来ても怖くないというか。それだけ朝ドラというのは大きかったです」

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トークテーマ「趣味は芝居!?」

神谷「色々仕事やってると思うんだけど、オンとオフの切り替えをどうしてるのかなと思って」
鈴木「あんまり切り替えてないですね……」
神谷「常にオン?」
鈴木「というよりも、芝居することが趣味のようなものなので、ある意味ずっとオフなのかもしれないです。楽しんでいるというか。だから、苦しいことも多いですけど、あんまり切り替えようとする意識はなくて。もともとフィクションの世界に入っていることが好きな人間なんですよ。できればずっと、こっちの世界で過ごしていたいって思う部分も少しあります」

 

とはいうものの、世界遺産の番組など旅もののゆったりした番組を見ると切り換えになると明かした。

鈴木は、自身が旅ものに出演する時は、行き先の世界遺産についてびっちりノートに書き込み下調べをしているようだ。
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そんな手抜きできない鈴木の芝居にかける思いに迫っていった。

 

トークテーマ「身も心も手抜きできない男」

鈴木「お芝居する時に、自分の中に違和感があってほしくないんですよ」

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鈴木「病人をやる時に健康体だったら、どうしてもどこかで気持ちが『いや、ウソついてるじゃん』って思っちゃうんで」

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神谷「うん!」
鈴木「まずそれをなるべくなくしたいですね」
神谷「力が入らない状態は、自分でも感じられないとっていうことか。今回(ライ王のテラス)は対比もありますよね。衰えていく王と若き日の王と。僕、すごく本番が楽しみなんですけど」
鈴木「舞台はだんだんやつれていくことが出来ないじゃないですか、同じ日なので。最後にまた若々しい王が登場したりもするので」
神谷「ですよね」
鈴木「だからそこは、健康体なのに病人をやるっていう、ある種ウソをつかなきゃいけない部分があったりするので、そこは一つ課題ですね」

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神谷「今までのやり方からすると、ちょっと反してるもんね」
鈴木「体の助けを借りられないところはありますね」

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鈴木「肉体(改造)に興味がある人って思われがちなんですけど、僕としては、肉体と精神はあんまり分けて考えてなくて、精神と肉体合わせて1つの人間で、その人になりきるのが僕の仕事だとしたら、例えば自分の性格を変えて演じる、声も服装も変えて演じるなら、体型も変えるのはすごく自然なことだと思う」

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神谷「先輩で言えば、三國連太郎さんとかは歯を抜いたりすごいよね」
鈴木「もう生えてこないですもんね」
神谷「その執念というか、役にかける思いっていうのは、僕らでも想像できないというか」

 

トークテーマ「演じ切る極意」

鈴木「大きな目標を立てるのが好きで、例えば『火星に行きたい』って夢があるとするじゃないですか。もしかしたら、火星には行けないけど月には行けるかもしれない。でも、最初から月を目指していたら月にも行けないかもしれないって思うと、やっぱり目標は大きく置いておきたいなと思います」

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神谷「数年前にBSを見ていたら北斗の拳がやっていた。で、何かちょっと怖いもの見たさというか……」
鈴木「やっぱり怖いものなんですね」
神谷「だよ(笑) で、どんなことをやっていたんだろう? という興味もあって見たの。そしたら、一生懸命やってるんだ、俺」

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神谷「そのとき自分が考えるベストを尽くそうと一生懸命やってるの。それ見てね『かわいい』と思った(笑)」

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鈴木「(自分の場合は)かわいいとまでは思えないですけど、デビューしたての頃の映像なんか見てると『一生懸命やってるな。今の自分には出せないものがこの頃あったかもしれない』って思うことはあります。なので今回の舞台も、大きな劇場でやるテクニックは僕にはないので、今しか出せないビギナーズラックじゃないですけど」

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神谷「だから、ビックリするくらい成長したなって舞台になると思う。みんなで楽しんでください。期待してます」

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以上で番組は終了。

 

【総評】
★★★★★
神谷明と鈴木亮平というありえないような組み合わせで、人気アニメから朝ドラまで、トレーニング法から肉体改造まで、これだけ盛り沢山に語り尽くしてくれる対談番組はなかなかない。
両者とも芝居にかける情熱が尋常じゃなく、少しだけ高いところから温かく見守る先輩と、まだまだ貪欲に役を追い求める後輩という構図がまた面白く、双方の魅力をより引き立てていたように思う。
あがる舞台こそ違うが、生まれる14年前から役者をやっていた神谷の言葉から鈴木は多くのものを学び、同時に神谷も若い才能からたくさん刺激を受けていた。
演者にしか分からない「歌っちゃダメ」のくだりで共感している姿は、分からないなりに微笑ましかった。
本当に切るところのない、声優(役者)志望から朝ドラのファンにまで響くような素晴らしい対談だった。
番組は3月3日(木)0時から再放送するので、見逃した方におすすめしたい。
 
 

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